2014年2月16日日曜日

ショートストーリー 前編











たとえ身体だけの関係だとしても、それでも俺はお前を求める。
どちらから言い出したかも定かでない、身体を重ねるたび胸の鼓動が強く俺を突き動かす。







最初は持て余した熱をお前で処理していた、セフレの関係、本気になった方が負け。
お前が俺を意識してればいいなとか、そんなことを考えるようになったのはいつからか。









少しでもお前の胸に俺を刻みこめるように、毎回お前の中でおれは果てる。










「だりぃ、またお前なかで出しただろ、処理すんの俺なんだけど。」
シャワー浴びてくる、言葉を残し部屋を出るお前。
俺のこの思いを伝えたらお前はどんな顔をする?








































「くそっ…」
本心じゃない、あんな言葉。こう言わなきゃ関係を続けてけねーんだろ?
既成事実でもつくれちまえば無理やりあんたを縛り付けて放さないのに。









女々しい奴だと自分でも思う。俺にはあんたとの子をどんなに望んだとしても決して授かることはない。
こんな想い最初から芽生えたりしなければ、肌を重ねるたび膨れることはなかったのに









あんたが相手を見つけるまでのつなぎで構わない、だからこの想いだけは…






















 

「こっち来いよ」
甘い時間の流れる恋人でもない俺たちはセックスでしかつながれない。
近くに確かにいるはずなのに俺たちには見えない、渡ることのできない深淵が間に広がる。










踏み入らなければこんなにつらくも…















泣くほど嫌な思いをさせて、拒まないことにつけこんで、最低だ。
想いを伝える権利すらない。
「じゃあな…」

























あんたの優しさに涙がでる、男同士の恋愛なんて始まる前から終わりが見えてるようなもんだ

























お前、最近辛そうな顔すること多くなったな、もうキスさえ嫌がられるようになったってことか
あんな顔させたくないのに、どんどん嫌われていく、笑えない。
それでもなお、お前を手に入れたい、そう思ってしまう俺を許してくれ。

2014年2月8日土曜日

仲直り





クリスマスストーリーで登場したテオとハンスカップルの後日談的なものです、例に漏れずエロしかないです。
それでもかまわない方はそのままお進みください!
あと、今回はフォントのサイズを変えてみました。どっちのほうが見やすいかな?? 
 では、番外編スタートです♪
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 







 
 
俺は夢中でテオの唇を吸っていた。
「ちょっと…苦し…」
「ははっ…わりぃ…テオ、今日してもいい?」
途端に顔を紅くして目を背けるとかほんと可愛すぎ。
「…いいけど」
 
 
 
 
 
キスをテオからされて沸騰しそうな心を抑えてできる限り優しくキスを返す。
がっついてるとか思われたくないけどもう余裕もなくて2人でベットの上。
「テオっていつも思うけどいい匂いするよな、石鹸の香り?」
「は?変態、匂い嗅ぐな」
テオの紅く染まっていく白い首筋と唇に甘噛みとキスを交互に繰り返す。
 
 
 

 
 
 
「なぁ…もっ…そろそろ…」
ゆるゆると腰を動かすテオ。
「今日は目一杯愛してやるって決めたから、変な心配しなくてもいいように」
お互いに服をぬがし、絡み合う。
胸元に手を伸ばしピンク色のそれをいじる。
「ひゃっ…どこ触ってんだよ!」
「なにって、胸だけど…」
「男の胸触って何が楽しいんだよぉ…」
語尾が妙にエロっ、たまらねー。
 
 
 
 
 
「んー、俺はでかぱいも好きだけどそれよりテオのちっぱいのが好きだからな」
「…バカ。」
照れてうつむくのもめちゃくちゃ可愛い、全部独り占めしたくなるじゃん。
「テオ、もうしてもいい?」
「…いちいち聞くなよ」
 
 
 
 
 
お許しもでたし、テオが痛くないようにゆっくり時間をかけて溶かす。思い出したように時々震える身体を、ゆっくりと。
「ふっ…ん…ぅん」
「声…我慢しなくていいよ」
むしろもっと聞かせて欲しいのにいつも我慢するんだ。
「や…だっ…ぁあ」
「なんで、気持ち良くない?」
「…声っ…だす…と…止ま…ない…」
 
 
 
 
 
両手で口を抑えいやいやする姿にむしろ加虐心を煽られて限界を超えそう…
「ねぇ、チュウしたいから手ぇどけて?」
すごく困った表情にさらに煽られて、もう無理。
「テオ…挿れるよ…」
十分に蕩け切ったテオに自身がゆっくり沈んでゆく。切なげに聴こえるテオの声が俺の熱を高ぶらせる。
「はっ…あぁ…」
「大丈夫?動いていい?」
「う、ん…動い…て…」
 
 
 
 
 
微かに漏れる声。徐々に、動かす速度を速める。ってか早くなっちまう。
「あっ…ああっ…ハン…ス…!…ハ…ンス!」
「っ…テオ!」
「ふっ…あぁああ、ハンス…好きぃ、放さな…でっ!」
背中に爪をたてられ、その痛みさえ愛おしい。
「放さねぇよ…俺も愛してる」
















深く、深くつながって…熱をお互いに放った。優しい空気が部屋を包んで、幸せに飲み込まれるように時間は過ぎていった。